起業の技法

これから起業するプロセスを ご一緒に。

起業準備を始めて1年 経ちました。

57歳ビジネスマン その希望とは?

去年の3月31日(金)は、リーマンとしての最終出勤日でした。私のリーマンの終わりは、そこにいる全員が失職することになったからでした。自分の強い意志でもって起業しようと思ったわけではありませんでした。

 

起業せざるをえない状況になった。そう定義するのが自然かもしれません。

 

そして4月1日(土)がきました。

前日までリーマンだった私は、起業準備の最初の日という位置づけで、既に契約してあったコーワーキングスペースに初出勤しました。6時半にオフィスに入ったところをみると、とても気負っていたのだと思います。

 

そこで自分のPCに向かって新しくレンタルサーバーを契約しました。これから起業に必要なHPの作成にとりかかろうと思いました。

 

何故だか、自分自身でHPをつくろうと決意していました。外注で始める道もあったのに。外注は選択肢にはありませんでした。外注費がかかるからか?それもあるかもしれません。しかし本当の想いとしては、一から自分でやってみたかったのです。西部劇で大草原に開拓者がログハウスをつくり出すみたいに。

 

たくさん勉強し、必死になってWordPressでまずブログを立ち上げました。

 

そんな一年前の自分をほめてあげたいです。

よくやったな!と。

 

毎日毎日ひとり黙々と仕事する数ヶ月間でした。契約した駐車場の人に「おはようございます」というのが、一日人と話す唯一のルーティンでした。コーワーキングスペースは他の人と話せる場所ではありませんでした。毎日利用する人は様々で、それぞれの仕事をそれぞれがする。もしくはZOOM越しに誰かとつながって会話する場所でした。

 

本当は私は、他の誰かと企業というテーマでつながって切磋琢磨することを考えるべきでした。しかし西部劇の開拓者は家族と共に自分たちの家をつくるのです。知恵を絞って。

 

そうやって始めた起業準備ですが、二転三転ありました。そんな感じでまもなく1年になろうとしています。

 

二転三転については、なかなか表現するのが難しいです。

 

よく気軽に「副業」できるように言われていますが、私にとっては至難続きでした。

 

この記事の写真は、目下の私の顧客像です。

 

57歳のビジネスマンです。

 

彼のこれからの人生を支える仕事がしたい。そういう結論にたどり着いたのは、昨年12月でした。それまで八か月の時が流れました。それまでに組み立てていた事業計画はそこで一旦捨てることにしました。私にはそのプランで顧客につながることは難しいと思ったからです。そしてそれが正解でした。今の私からみると、体裁の整えられた失敗した事業計画案です。

 

商工会議所の創業塾で一生懸命学びました。しかし私の起業においてはあまり向いていませんでした。それは商工会議所の創業塾が悪いのではありません。

 

スポーツバイクを売ったり、スイーツを売ったり、リアル店舗で販売するのではない私g、本当に学ばなくてはならないことが、当時はわかりませんでした。少なくとも商工会議所で習う創業の学びは、リアルな商店的な学びでした。私のしようとしていることは形のない商品サービスを売ることなので、そこには大きな違いが横たわっていることを秋には気づきました。

 

決心して、最終的にビジネススクールに通うことに決めました。

 

そんな昨年12月からまだ僅か四ヶ月しか経過していません。

 

3月にやっと商品サービスのConceptを大枠決めることができました。

これからそれが売れるかどうかの仮説検証に入るところです。

 

もう、ここまでくると、うまくいくかどうかはあまり関係ありません。

 

うまくいかなくても、いまくいくように工夫していく自分がそこにいると思います。

そのための仮説検証です。うまくいかない部分を具体的に自分の顧客に会って聞いてみて検証し、改良を加えていきます。

 

ビジネススクールの講義の中では、「起業うつ」の話がありました。およそ37%の起業志願者が一度は「うつ」状態に陥るんだそうです。霧の中を地図もコンパスも持たずにさまようことは、出来ることならば避けたいところです。しかし景色は絶えず霧に覆われる・・・それが最初の起業準備の時期にはあるようです。私もまたそうでした。「これは上手くいかないな」。そう内心の声はささやいていました。

 

幸い、私はそこでビジネススクールに通うという選択をしたのですが、ひとり霧の中に留まることのリスクについてはよく理解できます。

 

正解があっても、その正解がみえない世界。そこでは人間は弱いです。

 

成功よりも失敗する確率の方が、うんと高い世界です。そんな世界に無防備で飛び込んだ一年前の私でした。

 

でも一年経って、今ここに満足している自分がいます。本当に沢山の学びがありました。そして起業の志を失わずに、今ここにいることに感謝の気持ちが湧いてきます。

感謝は私の家族、私の友人、そして今共にいる起業仲間に対してです。

 

これから、です。本番は。

したたかに、柔軟に、やっていきましょう。

 

よくやった。そう自分をほめてあげたいです。

 

そんな新しい一年を過ごすつもりです。